小山英樹のみらい教育LABO 記事アーカイブ
小山 英樹
Namiさん①
先日、来客があり、話すうちに小南奈美子さんの話になりました。
小南奈美子さん、通称Namiさん。
私が出会ったのは、前職である成基コミュニティグループの役員をしていた時代。2002年だったと思います。
佐々木喜一代表が若いころからお付き合いのあったNamiさんを社内研修に招聘したのです。
私は1999年からコーチングの勉強を開始し、すでに社内研修にも取り入れていましたが、「もっと本質的なところからやろう」ということでNamiさんの研修がスタートしたわけです。
会社の幹部と共に2年間かけてNamiさんの「CDP」「GDP」というプログラムを受講し、その後も単発プログラムにいくつか参加、「10-Day」という10日間のプログラムも受講しました。プライベートでも、食事をしたり、お家にうかがったり、那須の静養先にうかがったり。2004年からの数年は、私にとって非常にしんどい時期だったこともあり、たまにお会いするNamiさんの存在は本当にありがたいものでした。
2015年に84歳で永眠されるまで、そしてその後も、私の人生に、私のコーチングに、大きな大きなものを遺してくださいました。
そんなことを言うと、Namiさんはにっこり笑いながら、「OK、それは小山さんの解釈ね」「私が遺したんじゃなくて、あなたが何かを掴んで自分の体の中に置いているだけ」とおっしゃるでしょう。
とにかく「事実をありのまま捉える」人でした。
それゆえに最初は怖かった。怖いというのは、叱られるからではありません。すべてを見すかされるから。ウソ、ごまかし、フリ、正当化、言い訳、ポーズ等が一切通用しない怖さ。言い換えれば事実と直面する恐さ、自分と直面する恐さなのです。
何年かお付き合いするうちに、その怖さを乗り越えた先にある幸福感のようなものにたどり着きました。
私の中で起こっていることを、Namiさんは私以上に知っているわけです。いくら隠しても、いくら取り繕っても、すべてお見通し。ですから、Namiさんと会うときは「どうせ丸裸なんだ」って感じで、素の自分でいられるようになった。それは実に幸福な感覚でした。
続く。