小山英樹のみらい教育LABO 記事アーカイブ

先生LABO

オンライン化が進めば、ますます大切になる教師のあり方 その1

今年は、桜の撮影に行かない選択をしました。これは昨年、撮影した桃のような花です。
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こんにちは 小山です。
今日は、内藤睦夫氏です。
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◆長野県で38年間、公立小中学校の教員をやっていた内藤睦夫です。
先生方や先生になろうとしているあなたにお届けします。
◆信州伊那谷の学校でも休校が5月6日まで延長されました。
※伊那谷という曖昧な言い方をしていますが、私の場合、上伊那郡の3町3村(辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、宮田村、中川村)と伊那市、駒ヶ根市の辺りをイメージして使っています。
この伊那谷の学校や教育委員会でも、子ども支援、学習支援にインターネットを使った取り組みが始まっています。
その取り組みが地元のローカル新聞にもひんぱんに紹介されています。
「A中学校では、郡内に先駆けて、オンライン学活を始めました」
「B村では、小中学校の先生方が合同でオンライン学習支援の研修会を行いました」
「C市では、学習や健康作りを支援する特別番組を制作してケーブルテレビで放送します」
「D市では、子ども一人一人にPCとWi-Fi環境が整うように対応を始めました」などなどです。
先進的な学校や塾でのオンライン活用のレベルに比べたら、ずいぶん遅れた対応に見えるかもしれませんが、各市町村や学校が頑張っていることを嬉しく思います。
◆数年前からICTの活用は研究テーマの一つとなり、タブレット・電子黒板などの導入とそうした機材を使った授業研究が行われてきました。しかし、その取り組みは部分的で表面的であったように感じていました。
研究授業のときには活用するけれど、普段の授業では活用されないという現象もありました。
意欲的に活用したいという思いはあっても、日々の多忙さの中で授業改善まで手がまわらなかった先生もいたと思います。
市町村にもよりますが、タブレットの台数が足りていないとか、校内のWi-Fi環境が整っていない、容量不足で遅いなども、使いにくさにつながっていたと思います。
しかし一番の原因は、先生たちの必要感や意欲にバラツキがあったことだと思います。タブレットなんか使うより、これまでのやり方でやったほうがスムーズに進むし、力をつけることができるという先生も多かったと思います。
今授業の中でどう活用するかというレベルではなく、学校の機能を維持するためにPCやタブレットやインターネットをどう活用するかを突きつけられている状態になりました。
それらを研究・試行する時間も、与えられることになりました。
これまでであったら「全家庭にWi-Fi環境が整わなければやらない」という正論が優先したでしょうが、「とにかくできるところから始めて、できていないところをフォローする方法を探ろう」という最適解を探る方向になっていると言えます。
◆さて、オンラインでどんな授業が行われるのでしょう。
「おはよう。健康観察から始めるよ。」
「はい、それでは、教科書の何ページを開いて、説明するから、よく聞いていてね」
「これから、理科の実験ビデオを見てもらいます。メールで送った学習プリントに書き込むんだよ」
「では、問1から順番に答えてもらうね。まず、B君から」
「ユーチューブに、A先生の講義があります。宿題だよ。明日のテストに出るよ」
これは、悪い例としてあげたのではありません。こうした学習が必要で効果的な単元や場面もあります。しかし、もし「教える」「やらせる」学習ばかりが行われるようになったとしたら、PCを立ち上げない不登校が始まるかもしれません。
オンラインでもっと魅力的な学習や活動を提供してくれる学校へ転校してしまう生徒が増えるかもしれません。自宅にいて転校できるのですから・・・。
子どもたちが学校へ来てくれるのが当たり前だった時代に、戻れないのかもしれません。
「主体的、対話的、協働的、個に応じた、深い学び」を、オンラインでもリアルでも実現するための教師のあり方、学校のあり方をみんなで考えていきたいです。