小山英樹のみらい教育LABO 記事アーカイブ
小山 英樹
オリンピック所感②
連日、各種目の熱戦を楽しみ、感動をたくさんをいただいています。
昨日4日は、女子のスケートボード「パーク」という種目をテレビで応援しました。
これは他の競技・種目に比べてかなり異質でした。
30日の記事でちょっと触れた「ストリート」でも感じたのですが、スノボ恐るべしです。
①楽しむ
他のスケボ種目や、スノーボード、自転車BMX、サーフィン等にも通じるのですが、「〇年間の集大成」「競技人生を賭けて」「日の丸を背負って」という雰囲気が無く、仲間が集まって「ヘイヘイ、今日のナンバーワンを決めようぜ!」感満載なのです。「試合」より「大会」、「大会」より「イベント」、「イベント」より「お祭り」に近い。
選手もスタッフも、みんなが笑顔。「戦い」でない「チャレンジ」をキャーキャー、ヒューヒュー言いながら楽しんでいる場でした。
②支え合い、讃え合う
決勝は8人でしたが、敵同士にはまったく見えません。みんなが仲間。同国チーム同士はもちろん、国など関係なくみんな一緒。一人ひとりの演技を必死で応援し、成功すればハグして讃え、失敗すればハグして励ます。
岡本碧優選手が、最後の決め技で落下して3位から4位に落ちてしまいったのですが、悔し涙を流す彼女を7人全員が取り囲んでハグし、肩車で抱え上げて健闘を称えました。
③イイトコどり
決勝の演技は45秒×3回。3回の合計点ではなく、最高点で順位が決まります。
体操競技はすべて一発勝負。跳馬だけは2回の演技ですが、合計点勝負です。
水泳の飛び込みは、男子6回、女子5回の演技ですが、これも合計得点勝負。
フィギアスケートもそう。ショートとフリーの2回演技がありますが、合計得点勝負。
イイトコどりのルールは、失敗を恐れずチャレンジできる、失敗しても再起や一発逆転ができるというメリットがあります。選手が競技を楽しめることにも影響しているのではないでしょうか。
彼女らの本気度や、積み重ねてきた努力は他の競技に勝るとも劣りません。
でもその表現法や場の空気感が「異質」なのです。
続く。