小山英樹のみらい教育LABO 記事アーカイブ

小山 英樹教育コミュニケーション

「今、ここが基点である」①

今日から6月です。
あなたにとって、
「もう6月」でしょうか?
「まだ6月」でしょうか?
「今、ここが基点である」・・・Refメソッドの構造図「Refの華」には、そんな言葉があります。
「今、ここ」は「今、ここ」。解釈を付けないで、そのまま、あるがまま捉えましょうということ。
「もう6月」・・・。そこには「早すぎる」という解釈がありそうです。去った5月に対する後悔や、急いで○○しなきゃという焦りにつながる解釈です。
「まだ6月」・・・。「遅い」という解釈がありそうです。早く月日が流れてほしいという苛立ちや、○○を続けなければならないのかという苦悩に繋がる解釈です。
いずれも、HAPPYに繋がらないのであれば、あるいは冷静で的確な判断の邪魔をするのであれば、やめたほうがいい。
親「ねぇダイスケ、もう6月だよ。入試まで9カ月しかないんだよ」
子「うるさいなぁ、まだ6月だよ。9カ月もあるんだから大丈夫だよ」
親「あなたはいつもそう。中学入試の時だって、大丈夫、大丈夫って言いながら・・・」
子「今は、ほんとにやってるんだよ。休校中だってちゃんと勉強したじゃん」
親「ゲームの合間にちょっと教科書開いただけでしょ?定期テストできっと痛い目に合うわよ」
子「言っとくけど、3学期、5教科で20点もアップしました!」
親「たった20点なんて、上がったうちに入らないわよ」
子「ほっといてよ。やる時はやるんだよ!」
親「やれるんならこんな成績にはなってないはずでしょ?」
お互いが、「今」を、「ここ」を、それぞれに解釈していますね。異なる解釈をぶつけあうだけの会話になっています。相手の解釈とその背景を理解しよう、自分の解釈を受け取り易く説明しようという意図があれば、HAPPYに向かう「対話」になるのですが・・・。
「もう6月」でも、「まだ6月」でもなく、「6月になった」だけです。
「20点も」でも「たった20点」でもなく「20点」です。
続く。